目覚まし時計を設定すると、
その時間の直前に目が覚め、
設定しないで寝ると
心配になって3時間ごとに目が覚める
よりみち外科医です。
>あまのじゃくにも程がある2
私のプロフィールについては以下をご参照ください。
https://yoriste.com/profile/
あなたは医師の働き方改革で
どこにしわ寄せがいくか把握していますか?
私たち医師の間では
2024年の4月より
本格的に働き方改革が導入することが
話題になっています。
これにより
病院に張り付いて
治療をすることが不可能となり、
医師は勤務時間を制限するように
義務付けられます。
それでは今の医療の質を変えずに
どうやって働く時間を減らすのか、
そこが管理者の腕の見せ所となっています。
病院によってまちまちだと思いますが、
私の勤務している大学病院の実情を
記事にしました。
<Dr.JOYの導入>
働き方改革を実行する準備として
医師の勤務時間を病院側が正確に把握するために
Dr.JOYというものが導入されました。
このタグを持ち歩いていると、
病院内に入った時間を記録され、
病棟間の移動も随時記録し、
仕事を終えて病院から出た時に記録されます。
病院にいた時間と、
病棟間を移動した時間がリストに並べられ、
定時の勤務時間を超えた時間が
時間外労働なのか
それとも自己研鑽なのか
後で自分で打ち込むシステムになっています。
<明らかに長い出勤時間>
Dr.JOYを導入しておよそ1ヶ月ですが
すでにこの段階で
若手の医師の勤務時間が
明らかに働き方改革の
上限を超えていることがわかりました。
これまで時間外勤務時間として
請求してこなかったために
うやむやになっていたことが
明るみに出てしまった結果です。
直ちに対策を取ることになりましたが、
心臓血管外科は長時間の手術と
ICU管理を要する診療科なので
業務を減らすためには
何かしらの工夫が必要です。
現在議論の真っ只中で
これから色々試しながら
業務改善をしていくことになっています。
<しわ寄せは大学院生に?>
最も安易な解決策として
大学院生をこれまで以上に
臨床の場で働かせるという
意見が挙がっています。
研究の時間は自己研鑽なので
この幾らかを犠牲にして
臨床の業務を請け負うことで
臨床の現場の医師の負担を
軽減することができます。
大学院生は
臨床での経験もあるため、
ICU管理などの業務に慣れているので
仕事を任せるハードルが低い存在です。
一方で
大学院生は博士課程を取得するために
日々研究を行なっています。
研究が煩雑化して
博士号を取ることが非常に難しくなっている中で、
研究の時間を犠牲にすることは
さらに取得が難しくなることを意味します。
<博士号の必要性を改めて考える必要がある>
そもそも心臓血管外科医のような
手術の腕がアウトカムを左右する診療科で
博士号の取得が必要なのかの議論も
これまで目をつぶられてきました。
業務の効率化を求められる現代で、
キャリアで財は効率化されないのが
私の所属する医局の不思議なところです。
これを機に
背けてきた色々な現実と
ちゃんと向き合えるようになればいいなと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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