仲のいいICU勤務の男性看護師から
勤務中に声をかけられると、
“金の話ですか?エロの話ですか?”
と聞き返す癖をどうにかしたい
“よりみち外科医”です。
>相手もニヤニヤして嬉しそうです
私のプロフィールについては以下をご参照ください。
https://yoriste.com/profile/
あなたは職場のトラブルに
よく巻き込まれる印象を
周囲から持たれることはありますか?
私が当直の日は
急患や急変が多く
診療科の中では
災いを呼ぶ男として
認知されています。
その中でも目立つのが
術後の出血による
再手術です。
深夜に心タンポナーデの診断をして
主治医を呼び出し
緊急手術をする準備をするのが
私の役目になっています。
あまり評判が良くない
私の勤務帯の出来事について
私が考えていることを
記事にしました。
<術後の心タンポナーデとは>
私たち心臓血管外科の
術後管理で
最も危惧していることは
手術操作を行なった場所から
出血することです。
心臓の周囲は
心膜という膜に覆われた
限られたスペースしかないため、
少量の出血でも
心臓が強く圧迫されてしまい
うまく拍出できなくなります。
この状態が
心タンポナーデであり、
救急処置を要します。
<当直中はコールなしでもICU回診>
私が当直をしている時間帯では、
特にコールがなくても
3時間ごとにICUを回診しています。
コールがあるということは
すでに患者が危険な状態になっている
ということなので、
なるべくコールが来る前に
患者の異変に気付きたいというのが
この行動の主旨です。
ある程度の術後管理の経験があると
コール基準に当てはまらなくても、
この手術でこの経過で
この数値はおかしいという
些細なことに違和感を
持てるようになります。
早めに手を打って
コールが必要な状態に持ち込まないことが
私が術後管理において
気をつけていることです。
<誰よりも先にタンポナーデを疑う>
早めに手を打ったつもりなのに
予想通りの経過にならない時に、
点滴や薬の調整では
カバーできない状態になっているかもしれないと
疑うきっかけになります。
私はこの段階で
ドレーンからの出血の有無に関係なく
心タンポナーデを
疑います。
検査の結果
信憑性が高いと判断したら
深夜であろうと
主治医にコールして
緊急手術の準備をします。
<深夜に呼び出してごめんなさい>
心タンポナーデに限らず
緊急の処置が必要であったり
自分には対応できない問題が起こると
深夜でも主治医にコールして
対応していただいています。
いつもありがとうと言われることもあれば
電話越しに舌打ちされることもあります。
心臓外科医の当直とは
そんなものです。
少しでも患者の容体が良くなるように、
少しでも次に引き継ぐ仲間の仕事を増やさないように
今日もよなよな
当直業務を行なっています。
いつか自分も陽の目を見る
心臓外科医になれたらなと
ボヤきながら、
トボトボと研究モードに切り替える
よりみち外科医でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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外科医の日常をつぶやきつつ
少しでもお役に立てる情報を発信していきます。
ひとやすみ、ひとやすみ。