よりみち外科医のひとりごと

"よりみち外科医のstep up note"のセカンドブログです。

 大学院で基礎研究によりみちした外科医が、
 技術的、経済的、社会的自立を目指して
 奮闘する毎日を描いた
 ひとりごとブログです。

 

レジデントによくする雑談

連休中の外勤は
通勤路で交通渋滞に巻き込まれる
可能性が高いので
血眼になって逃げ道の候補を挙げて
割とガチな作戦を立てている
“よりみち外科医”です。

>そこにアツくなってどうする

 

私のプロフィールについては以下をご参照ください。
https://yoriste.com/profile/

 

あなたは自分の専門分野で
鉄板の笑い話がありますか?

 

私は共に働いて
日が浅い後輩と会話をしている時に
時々話題にするにネタがあります。

 

医学の世界は
偶然起こった奇跡が
散りばめられているのですが、
その一つの例で
プロタミンという薬について
お話しします。

 

<プロタミンは心臓外科の必須薬>

 

プロタミンと言う薬があります。

 

私たち循環器領域では
血液をサラサラにするために
ヘパリンという薬をよく使用しますが、
このヘパリンの効果を打ち消す力があるのが
プロタミンです。

 

血管内治療をしたり、
血液を体外に引き込んだりすると
人間の血液は固まろうとするため、
これを固まらないようにするために
使用するのがヘパリンです。

 

しかし
処置が終わっても
血液が固まりにくかったら
出血などの合併症に
悩まされることになります。

 

これに対して瞬時に
ヘパリンの効果をなくしてしまうのが
プロタミンの効果です。

 

私たち心臓血管外科医にとって
プロタミンはなくてはならない薬です。

 

<投与量の指示がちょっとわかりにくい>

 

基本的には
投与したヘパリンと同量の
プロタミンを投与すると
効果を綺麗に打ち消しあうと
言われています。

 

臨床でヘパリンやプロタミンを
よく使う人なら周知のことですが、
業界でこの投与量を説明する時に
使用する体にが非常にわかりにくい。

 

研修医やなれないコメディカルの人たちからは
多分理解できないオーダーがなされます。

 

例えば、
"プロキロ1で投与しておいて"
 です。

 

この指示が意味する単位は、
1mg/kg
ということになります。

 

プロキロ=パー(/)キロ(kg)という意味なので
こちらは問題ないと思います。

 

通常ヘパリンやプロタミンの量を測る単位は、
〇〇mlまたは〇〇単位
というのが普通ですが、
この指示で使用されているのは
なぜか〇〇mgとなっています。

 

誤解をしないように
一つ例を挙げますと、
50kgの人にプロキロ1で投与するとなると、
5mlまたは5000単位
ということになります。

 

ややこしいですが
覚えておかないと
心臓外科医の指示についていけないと思います。

 

 

 

<ヘパリンとプロタミンは奇跡の出会い>

 

いよいよ本題ですが、
このヘパリンとプロタミンは
どこからやっていくるか知っていますか?

 

ヘパリンは豚の小腸粘膜に
由来しています。

 

小腸から抽出されたものが
なぜ血液をサラサラにするのか
ちょっと不思議ですよね?

 

そしてプロタミンは
魚類の精巣に由来しています。

 

豚の小腸と
魚の精巣が
効果を打ち消し合う関係にあるのです。

 

生命の神秘を感じますよね。

 

<使い所のない雑学です>

 

はい、
このような雑学は
もちろん何の役にも立ちません。

 

ただし、
わたしたちに欠かせないほど
重要なものが
思いもよらないところに
由来していることがあるということは
納得いただけたかと思います。

 

初めてこのことを発見した人は
本当に奇跡的な発明だなと思います。

 

まだ誰も行き着いていない結論が
これからの医学を
突き動かしていくかもしれません。

 

私も本業の研究をしっかりと進めて
誰も思い付かないような発見ができたら
嬉しいですね。

 

-今日のDeepL-

医学の世界には、奇跡的な出会いがある。

There are miraculous encounters in the world of medicine.

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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外科医の日常をつぶやきつつ
少しでもお役に立てる情報を発信していきます。

 

ひとやすみ、ひとやすみ。