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ガイドラインやデータだけが術式を決めるわけではないことを知りました!
<大動脈弁手術の選択>
大動脈弁置換術は
心臓血管外科にとって
最も基本的で
馴染みのある手術の一つです
この手術の選択して
現在では二つの選択肢があり、
心臓を止めて人工弁を埋め込む外科的手術(SVAR)
経皮的に人工弁を留置するカテーテル手術(TAVR)
のいずれかから選択することになります
それぞれの特徴や問題点は
すでにたくさん報告されており、
患者によって最適な術式を
提案しています
ガイドラインにも
推奨度が載っていたり
論文でリスクのことが報告がされていたり
現在ホットな話題でもあります
ただ、
上記のような客観的なデータだけが
患者さんの選択を決定するものではないことがあります
<患者の話をしっかり聞くことが大事>
私の担当の患者で
そこそこ若くで元気なので
外科的手術をお勧めしたところ
カテーテル手術にこだわった方がいました
よくよく聞いてみると
家庭菜園の様子が気になること
夫の介護でそばにいてあげたいこと
上記のために自分の手術は早くけりをつけて
いち早く帰宅したい
その気持ちが第一にあるとわかりました
もちろん合併症の心配はあります
しかし、
最も早く家に帰れる可能性が高い選択肢は
カテーテル治療であることに
違いはありません
そのことを知っておきながら
正論を語って
外科的治療をゴリ押しすることは
正しい判断だとは思えません
現場の声を聞くと
データに現れない大事なことに気づきます
本当に患者のためになる治療
それが何かを一緒に考えることが
外科医の役割なのでしょうね
-今日のDeepL-
術式選択の背景には、データに現れない患者の希望が存在する
Patient preferences that are not in the data underlie the choice of surgical technique.
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