よりみち外科医のひとりごと

"よりみち外科医のstep up note"のセカンドブログです。

 大学院で基礎研究によりみちした外科医が、
 技術的、経済的、社会的自立を目指して
 奮闘する毎日を描いた
 ひとりごとブログです。

 

移植の心臓もいろいろ

ここ最近、
心臓移植が増えている印象があったので
その心臓について少し語ってみます。

 

私のプロフィールについては以下をご参照ください。
https://yoriste.com/profile/

 

心臓移植と言ってもみんな同じ手術や経過ではありません

 

私たちの施設では
心臓移植の認定を受けているので
たくさんの経験をしました。

 

移植で取り出す側(ドナー)も
植え込まれる側(レシピエント)も
人間なので色々な背景があります。

 

<ドナーもいろいろ>

 

脳死判定されて
ドナーとなった患者さんの
その背景はもちろんそれぞれ特徴的です。

 

心臓の機能に関してもそうで、
冠動脈疾患や弁膜症を
多少は持っていることも珍しくありません。

 

移植後の心臓の機能に
懸念がある場合を
マージナルと呼ぶことがあります。

 

マージナルの心臓を移植した場合、
心臓移植後の心機能が十分でなく
心臓をサポートする薬剤を多く必要としたり
その他のサポート機械を使用することがあります。

 

 

 

<レシピエントもいろいろ>

 

一方でレシピエントにも
心臓移植を必要とするようになった
背景はさまざまですし、
移植登録されてからの経過も
特徴的であることがあります。

 

特に経過が悪くて
心臓移植を急ぐ場合には
他のレシピエントとマッチしない
マージナルの心臓を植え込むことがあります。

 

状況が悪いレシピエントに
心臓に懸念があるマージナルを移植すると
移植前よりはかなりいい状態になりますが
術後はそれなりに苦労します。

 

移植登録されてから
実際に心臓移植を受けられるまでには
平均でおよそ5年かかるようです。

 

5年間何事も起きずに
順番が回ってくる人、
経過が悪くなって
背に腹は変えられない状況で
順番を飛ばして回ってくる人、
心臓移植もいろいろだなと思います。

 

-今日のDeepL-

ドナーもレシピエントも人間なので背景はいろいろですね。

Since both providers and recipients are human beings, their backgrounds vary.

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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