よりみち外科医のひとりごと

"よりみち外科医のstep up note"のセカンドブログです。

 大学院で基礎研究によりみちした外科医が、
 技術的、経済的、社会的自立を目指して
 奮闘する毎日を描いた
 ひとりごとブログです。

 

手術練習台を作りました!

裏地がフリースになっているパンツの下に
ヒートテックを着ていたら
フリースのゴミがヒートテックにくっついて
静電気もバチバチ
暖かさを超えた不快感で立ちすくんだ
“よりみち外科医”です。

>予測できた結果でした

 

私のプロフィールについては以下をご参照ください。
https://yoriste.com/profile/

 

先日YouTubeのこちらの動画で
実際の手術を想定した
Dry Laboの自作練習台が
公表されているのを目にしたので
実際に作ってみました。


www.youtube.com

 

必要物品は
Amazonで取り寄せましたので
同じもののリンクを貼っておきます。

 

 

 

 

作り方の実際については
今後メインブログで公開しますが
今回はそこに至った経緯と
私の思いを記事にしました。

 

<大学病院でのレジデントの働き方>

 

私の働く大学病院では
レジデントが全ての患者の
必要な検査や治療を主治医に確認し、
オーダーしていく
トップダウン方式です。

 

カンファレンスでは
全ての手術のプレゼンテーションを行うため
この準備にいつも追われています。

 

手術においては
ハイリスク手術やMICSなどが多く
レジデントの業務といえば
人工心肺を組むことと
閉胸、皮膚縫合くらいでしょうか。

 

手術以外の業務が非常に多く
手術ではサポート役に徹している
そんな働き方をしています。

 

<ストレスは大きく、やりがいは小さい>

 

このような働き方で
みんな身体的にも精神的にも
大きな負担を背負っています。

 

カンファレンスを通して
学べることは多分にありますが、
手術が上達することはないので
やりがいを持って頑張れる環境とは
お世辞にも言えません。

 

私たち大学院生は
レジデントの負担を少しでも和らげるため
サポートを行なっていますが、
だからと言ってやりがいを見つけることには
つながりません。

 

<この期間を有意義な時間にするために>

 

大学病院のメリットといえば
多くの手術に曝露されること
多様な手術を見ることができること
になると思います。

 

レジデント自身がその現場で
手を動かす機会は少ないでしょうが、
再現度の高いDry Laboのキットがあれば
手術場でみた手術をイメージしながら
自分で練習することができます。

 

実際に手を動かすことを繰り返せば
初めて自分に手技が回ってきたとしても
練習通りに自信を持って手術ができます。

 

このような理由から
レジデントの控え室に
練習台を作成するに至りました。

 

もちろん
私自身が練習したいというのも本心ですので
作ってあげたという表現は正しくありません。

 

 

 

<若手の方がベテランよりも上手な手技もあっていい>

 

Dry Laboでかなりの練習量を積めば
ある手技に関しては
実際の手術で上達したベテランの先生よりも
たくさん経験することも可能でしょう。

 

つまり、
手技によっては
ベテランの先生よりも上手になる
可能性が十分にあると思っています。

 

実際の手術場で見た光景を
控室に戻ってイメージしながら
自分の手を動かす
この繰り返しが
手術の上達とやりがいの向上に
つながるのではないかと考えています。

 

<これからも前向きに頑張ります>

 

大学病院での若手の働き方は
非常に辛いものがありますが、
ただこなしていくだけでは何も身につきませんし
口を開けて待っていても
救いの手が差し伸べられることはありません。

 

なんとかして
自分達の成長できる環境を
自分達で作っていかなければいけませんね。

 

そんな愚痴を言いながら
今後も若手が活躍できる環境をつくるべく
そして自分も活躍できるように励むべく
前向きに頑張っていきます。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

こちらのメインページにも遊びに来てください。

→よりみち外科医のstep up note | 回り道でもupdate!!

 

外科医の日常をつぶやきつつ
少しでもお役に立てる情報を発信していきます。

 

ひとやすみ、ひとやすみ。